2024.07.22
インクルーシブ遊具ってご存知ですか?その考え方や特徴、種類などを解説!おすすめのSANTASの遊具もご紹介

“インクルーシブ遊具”とは、障害の有無に関わらずすべての子どもが遊べる遊具を指します。インクルーシブデザインの遊具は、子どもたちに平等な遊びの機会を提供し、社会的な交流を促進することができるということで、注目が集まっています。

今回は、インクルーシブ遊具の考え方、特徴、そして種類について詳しく解説します。

 

インクルーシブ遊具誕生の背景

インクルーシブ遊具が誕生した背景には、社会全体の意識が多様性と包括性に向かう中での進展がきっかけとも言えます。障害を持つ子どもたちが遊びを通じて成長し、健常者の子どもたちとともに社会的な絆を築くことができるようにするという考えが根底にあります。

社会的な変革と多様性の尊重

近年、多様性と包括性が社会全体で重視されるようになってきました。これは、性別、人種、年齢、障害の有無に関わらず、すべての人が平等に尊重され、社会に参加できる権利を持つべきだという考え方に基づいています。特に、障害を持つ人々が日常生活の中で直面する障壁を取り除き、より多くの機会を提供することが求められています。

 

教育と子どもの発達に関する研究

  • 遊びの重要性

子どもの成長と発達において、遊びは非常に重要な役割を果たします。遊びを通じて子どもたちは、身体的なスキル、社会的なスキル、問題解決能力を育むことができます。インクルーシブ遊具は、すべての子どもたちが平等に遊びの機会を持てるように設計されています。

  • 教育理論の進展

ピアジェやヴィゴツキーなどの教育理論家たちの研究により、子どもの遊びが知的および社会的発達に不可欠であることが広く認識されるようになりました。特に、インクルーシブ教育の概念が発展する中で、遊びの場も包括的であるべきだという認識が高まりました。

 

法的および政策的な取り組み

  • 障害者権利条約

2006年に国連で採択された「障害者権利条約」は、障害者の人権と基本的自由の保護を確立しています。この条約は、障害を持つ子どもたちが他の子どもたちと平等に教育を受け、遊び、休息、レクリエーション活動に参加する権利を明示しています。

  • 国内法および政策

多くの国では、障害者の権利を保護し、包括的な社会を推進するための法的枠組みや政策が導入されています。これには、公共の遊び場や学校にインクルーシブ遊具を設置することが含まれています。例えば、日本では「障害者基本法」や「バリアフリー法」などが、障害を持つ子どもたちが平等に参加できる環境の整備を促進しています。

 

技術とデザインの進化

  • ユニバーサルデザインの概念

ユニバーサルデザインは、すべての人が利用できる製品や環境を設計することを目指しています。この考え方は、インクルーシブ遊具の設計にも適用されています。ユニバーサルデザインの原則に基づき、誰もがアクセスしやすく、使いやすい遊具が開発されています。

  • 技術革新

新しい素材や製造技術の進展により、インクルーシブ遊具のデザインが大幅に改善されました。例えば、軽量で強度の高い材料の使用や、インタラクティブな要素を取り入れた遊具が登場しています。これにより、子どもたちはより多様な体験を通じて遊ぶことができるようになっています。

 

コミュニティと家族のニーズ

  • 家族の声

障害を持つ子どもを育てる家族からの要望も、インクルーシブ遊具の普及に寄与しています。家族は、子どもが安心して遊べる環境を求めています。これに応える形で、インクルーシブ遊具が設置されるようになりました。

  • コミュニティの意識向上

地域社会全体で多様性を受け入れ、支援する姿勢が重要視されています。インクルーシブ遊具は、地域コミュニティがすべての子どもたちを歓迎し、一緒に成長できる場を提供する手段の一つです。

 

インクルーシブ遊具の考え方

インクルーシブ遊具の設計には、以下の基本的な考え方があります。

全ての子どもが楽しめる

障害の有無や年齢、体力に関係なく、すべての子どもが楽しめる遊具を目指します。例えば、車いすの子どもでも遊べるブランコや、視覚障害の子どもでも楽しめる音の出る遊具などが考えられます。

多様な能力に対応する

運動能力や感覚能力に違いがあっても、それぞれの子どもが自分のペースで遊べるように設計されます。遊具にはさまざまな難易度や操作方法が組み込まれており、子どもたちが自分の能力に合わせて遊べるようにします。

社会的な交流を促進する

遊具は単に遊ぶための道具ではなく、子どもたちが互いに交流し、協力し合う場でもあります。インクルーシブ遊具は、グループで遊ぶことを前提に設計されていることが多く、子どもたちが自然にコミュニケーションを取れるような工夫がされています。

 

インクルーシブ遊具 ブランコ

インクルーシブ遊具の特徴

インクルーシブ遊具には、以下のような特徴があります。

アクセシビリティ

アクセシビリティは、インクルーシブ遊具の最も重要な特徴の一つです。遊具へのアクセスがしやすく、車いすやベビーカーでも利用できるように設計されています。例えば、スロープや広めの通路、手すりなどが設けられています。

安全性

全ての子どもが安全に遊べるように、安全性にも配慮されています。柔らかい素材や衝撃を吸収する構造、手すりやガードレールなど、安全装置が充実しています。

感覚的な刺激

視覚、聴覚、触覚など、さまざまな感覚を刺激する遊具が多いです。例えば、音が出る遊具や、触り心地が異なる素材を使った遊具などが含まれます。

多機能性

一つの遊具に複数の機能が備わっていることが多く、さまざまな遊び方ができるように設計されています。これにより、子どもたちが飽きずに長時間楽しめます。

包摂性

遊具のデザインや配置が、子どもたちが一緒に遊びやすいように工夫されています。例えば、グループで遊べる大きな構造物や、交流を促す配置などが考慮されています。

 

インクルーシブ遊具にはどんな種類がある?

 

インクルーシブ遊具には多くの種類がありますが、ここでは代表的なものをいくつか紹介します。

インクルーシブスイング

  • 車いす対応ブランコ

車いすのまま乗れるブランコは、車いす利用者の子どもも楽しめるように設計されています。安全ベルトや固定装置が付いており、安全に使用できます。

  • グループブランコ

複数の子どもが一緒に乗れる大きなブランコです。協力して漕ぐことで、コミュニケーションが自然に生まれます。

 

インクルーシブシーソー

  • 多人数シーソー

車いす利用者も一緒に楽しめるように設計されたシーソーです。バランスを取りながら遊ぶことで、身体の調整力が鍛えられます。

  • 異なる座面高さのシーソー

さまざまな高さの座面が付いているシーソーは、異なる年齢や体力の子どもが一緒に遊べるように設計されています。

 

インクルーシブ遊具 滑り台

インクルーシブ滑り台

  • ワイドスライド

幅広の滑り台は、複数の子どもが一緒に滑ることができます。親がサポートしやすいように設計されているものもあります。

  • 感覚スライド

滑り台の側面に触り心地の異なる素材が使われており、滑るだけでなく、触覚も刺激されます。

 

インクルーシブジャングルジム

  • 低めのジャングルジム

小さい子どもや身体能力が高くない子どもでも安心して遊べるように、低めに設計されています。安全マットや手すりも完備しています。

  • 多機能ジャングルジム

ジャングルジムに滑り台やブランコ、クライミングウォールが組み合わさっているものです。さまざまな遊び方ができるため、子どもたちが飽きずに楽しめます。

 

インクルーシブ砂場

  • バリアフリー砂場

砂場の周囲にスロープが設けられており、車いす利用者も参加できます。砂場の高さも調整可能なものが多く、さまざまな体勢で遊べます。

  • 感覚砂場

砂場に異なる種類の砂や石を使って、触覚の違いを楽しむことができます。また、音の出るおもちゃや水遊びができるエリアも併設されています。

インクルーシブ遊具 砂場あそび

 

インクルーシブウォール

  • 感覚ウォール

触覚、視覚、聴覚を刺激する要素が組み込まれたウォールです。さまざまなボタンやレバー、触り心地の異なる素材が配置されており、子どもたちが自由に触って遊べます。

  • インタラクティブウォール

デジタル技術を取り入れたウォールで、触ると音が出たり、光ったりする仕掛けが施されています。視覚障害や聴覚障害の子どもでも楽しめる工夫がされています。

 

 

インクルーシブ遊具の導入におすすめの場所とは?

公園や学校

公園や学校にインクルーシブ遊具を導入することで、すべての子どもが安心して遊べる環境が整います。地域社会全体が、インクルーシブな考え方を理解し、支援する姿勢が求められます。

ショッピングモールやテーマパーク

ショッピングモールやテーマパークにインクルーシブ遊具を設置することで、家族全員が楽しめる場所となります。施設全体のアクセシビリティを向上させることも重要です。

保育園や児童施設

保育園や児童施設にインクルーシブ遊具を導入することで、幼いころから多様性を尊重する意識を育てることができます。教育機関として、インクルーシブな環境を提供することは、子どもたちの成長に大いに寄与します。

幼児

 

インクルーシブ遊具としてもおすすめのSANTASの遊具

おすすめ商品01

ちょうどいいサイズ感!可愛いサイコロデザインのアイテム。

さまざまな遊びに導入できるサイコロは、幅広い年代の子ども達に障害の有無を問わずに楽しめる遊具です。

 

おすすめ商品02

リスがモグモグとどんぐりを食べている姿をモチーフとしたキュートなフォルム。カラーリング次第でユニークなリスに変身。オプションで目を付ける事もできます。

 

おすすめ商品03

シンプルでアイコニックなデザインはお子様のお部屋を可愛らしくデコレーションできます。カラー選びも楽しいですね。

 

まとめ

インクルーシブ遊具は、すべての子どもが平等に楽しめる遊びの場を提供し、社会的な交流を促進し、多様性を尊重する社会の実現に近づくとも言えますね。

子どもたちがより豊かな遊びの経験を得られる環境づくりに貢献できれば幸いです。

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